いよいよ明日は選挙

icon って、マスコミの世論調査では自民優勢どころか、自民圧勝とも言われているし、いよいよ終わりの見えない闇の到来、日本沈没の日も近くなっているみたいです。
 もっとも、あたしゃ、小渕政権が誕生した時点で日本はメルトダウンを起こすと言ってましたから、今さらなんですけどね。財政が破綻しかかっているというのに、財政再建を計るどころか、国債をさらに発行してそれに拍車をかけちゃったんですから、それでどうやって立ち直るつもりだったのでしょう。
 その小渕内閣の後を継いだ森内閣も同様の路線で、単に首相の品性のなさとオツムの足りなさ加減を示しただけ。そうして、戦後最低の総理大臣の後に出てきたのが、戦後最悪の総理大臣小泉純一郎。
 自分から離れたところのことに対する予想はまずハズさない私も、小泉政権に関しては思いっきり予想を外しました。少数派閥からの首相ということで短命に終わるだろうと思っていたのに、短命どころか、ここまでの長期政権になるとは、ホント、思いもよりませんでした。
 でも、「言うだけ番長」の小泉君が掲げてきた「構造改革」なるものが、かけ声だけのもので羊頭腐肉に終わるであろうという予想は、当たっているようですけどね。道路公団改革は中途半端どころか、看板をすげ替えてそれを割っただけという代物、結局のところ、計画通りに高速道路は造ることになっています。
 郵政民営化にしたって、民営化法案を見るかぎりでは、看板のすげ替えのみというどころか、それよりさらに始末に負えないものです。現在の規模のまま、郵貯と簡保を国営企業化し、ゆくゆくはそれを野に放つって、そりゃ、あまりにも無謀無責任というものでしょう。
 四大メガバンクの合計預金額と同様の預金額を持つ郵貯が、民営化され、野に放たれたら、民業圧迫もイイところです。もちろん、それ以前に、郵便貯金に民間への融資のノウハウが蓄積されていないという問題点もあります。図体だけはバカみたいにデカイが、足元にある小さな草木に水を与える術を知らない巨人にドデンと横たわられたって、邪魔なだけです。
 そうして、民間への融資のノウハウがないから、民間を相手にするのではなく、一応は安全な(はずの)国債や地方債を引き受けたり、財投債の受け皿となったりすることになるのでしょう。それじゃ、やることは今の郵貯と変わりありません。簡保に関しても同様でしょう。

 選挙ということに関して言えば、今回の「郵政民営化」と銘打たれた選挙とても、その銘自体に小泉流のまやかしとそのイメージ戦略が現われています。小泉君を筆頭に、自公の連立与党の候補者は盛んに「郵政民営化、賛成か反対か」なんてことを叫んできていましたが、この選挙へと至った解散は「郵政民営化」ではなく、国会に提出された与党の「郵政民営化法案」に対する参院での否決によるものです。決して「郵政民営化」に対する反対ではありません。
 にもかかわらず、狡猾な小泉君はそこをすり替えて、「郵政民営化法案」に対する反対を「郵政民営化」への反対としたばかりか、さらには「構造改革」への抵抗・逆行ということにさえしてしまっている。これがまやかしでなくて、一体なんだというのでしょうか。そうして、当の民営化法案によって仮に郵便公社が分割民営化されたとしても、名目上の公務員の数は削減されても財政の支出は減ることはなく、謳われている民営化によるメリットもまず期待できないどころか、デメリットの方の心配が先立つのですから、これぞ羊頭腐肉というものでしょう。

 そんなまやかしによるイメージ戦略で羊頭腐肉をなそうとしているにもかかわらず、世論調査では自民優勢、自民圧勝というのですから、ホント、溜め息すら出てこなくなってきています。これで、投票率までもが70%にも届かないというありさまだったら、あたしゃ、こんな国から出ていきたいです。
 もちろん、前回同様の60%割れなど論外。そんな国だったら、さっさと北朝鮮にでも核弾頭を積んだテポドンを打ち込んでもらって滅んでしまった方がイイです。投票率60%以下、自民圧勝、そんな結果の先に待ち受けている地獄を味わうよりは、そちらの方がはるかにマシです。国民の多くが現状を変えようとして動くことのない無責任人間であるばかりか、イメージにも騙されやすく、その結果として、表面を取り繕っただけのまやかしの改革なるものが行われ、救いのない社会が生まれるのですから。

 私が今回の選挙で一番興味も持っているのは、これまで何度か書いてきた通り、投票率です。しかし、私が何よりも危惧しているのは、選挙の先で待ち受けているものです。これは、自公の与党が勝つか、野党第一党である民主が政権交替を成し遂げるかということではありません。
 確かに、直接的にはそうです。しかし、私が何よりも恐れているのは、自公、とりわけ自民党がこの選挙で圧勝した場合に、その先で待ち受けているもののことです。
 民主党が勝った場合はイイんですよ。一応はマニフェストを出してますし、民主党が政権の座につけば、やはり政治的に不安定な時期に入り、そこに不安があるということは織り込み済みですから。そこに心配がないわけではありませんが、それは覚悟してのもの。
 しかし、自民が圧勝した場合は違います。党首自らが「郵政民営化の是非を問う選挙」と言い、それだけを争点に選挙を行っています。他のことについては、ちょろっと触れるだけで曖昧なままに留めています。しかも、選挙で勝っても、来年9月に訪れる任期切れで自民党の総裁の座から、つまりは首相の座から下りると公言しています。では、その後はどうなるのでしょう。
 その後も改革路線は続くなんてことを言っていますが、政治的な問題は「構造改革」なるものだけじゃないでしょう。それ以外のことについては、どうなるのでしょうか。
 この点については、小泉首相が在任中でも問題となることです。つまり、「郵政民営化、賛成か反対か」で選挙を行ない、「賛成」が支持されて自民が圧勝した場合、他のことは白紙委任になってしまうということです。
 私はそのことを危惧しているのです。「郵政民営化」だけを争点とし、それで自民党が圧勝したら、エンペラー小泉の誕生です。何よりも権力の座に居座ることに執着している自民党の中で、選挙で大勝した総裁は絶大な力を持つようになります。私の予想とは裏腹に小泉政権がここまで長続きしているのは、取って代われる人物がいないということだけでなく、支持率が高く、選挙で勝てる総裁だからでしょう。
 そうして、現行の小選挙区比例代表制では執行部が強い力を持っています。そのことは、今回の選挙を見ても明らかでしょう。執行部に逆らう候補者は公認を得られないどころか、対抗馬まで立てられています。たとえ今回が異例だったとしても、選挙区をどこにするのか、比例の名簿順位をどうするのか、誰を応援にどれぐらい回すのかなどは、執行部の考え方次第です。
 選挙に大勝した総裁に強力な権限を持つ執行部、この両者が揃ってしまったら、並みの議員じゃ太刀打ちできません。そうして、自民党内部で反対するものを抑えつけることができているのなら、選挙で圧勝した自民党は多数派、国会など数で押しきれてしまいます。
 ですから、「郵政民営化」だけを争点とし、その他のことは白紙にして選挙に勝てば、思うように国会運営ができるようになります。なぜなら、白紙として曖昧なままにしておいたことは、選挙後にどうとでもできてしまいますし、それを止める勢力は存在しないのですから。

 その前例はすでにあります。前回2003年の衆院選の際、やはり小泉君は今回同様「構造改革」なるものを前面に打ち出して選挙戦を戦っていました。しかし、同時期に問題となっていたイラクへの派兵問題については、言葉を濁したまま、なるべく選挙では触れないようにしていました。そうして、選挙で勝った後、イラクへの派兵を決定し、強行採決でそれを押しきりました。
 無論、アメリカ大好きの小泉君ですし、日本はアメリカの属国なのですから、自民党が選挙で勝てば、たとえ明言されていなくても、自衛隊のイラク派遣は行われるものだと予想していました。しかし、小泉君の言う「構造改革」なるものに期待して自民党に投票した人の中で、選挙中には触れられていなかったイラク派遣を予想し、そのことを織り込み済みで投票した人はどれだけいたのでしょうか。
 派遣が決定したときには、「そんなことは聞いてなかったよ」と思っても、結局は、「今さら反対と言ってもなぁ」とか「アメリカには逆らえないし」とかいった感じで、そのことを黙認してしまったのではないのでしょうか。自衛隊員である人や親戚や知人に自衛隊の人がいる人以外にとっては、所詮は遠くの出来事ですし、自分がイラクへ送られるというわけでもないのですから。
 しかし、前回はそれで済んでも、今回もそれで済むという保証はありません。それどころか、今回は前回以上に争点をひとつに絞り込もうとしてきていますから、余計にその陰にいろんなことが潜んでいる危険性が高いです。自民党が圧勝した場合には、前回は「まっ、自衛隊員じゃないし」などと言っていた人も、今回の選挙後には「ホントかよぉ。ふざけんな」となることでしょう。

 議会で多数を握り、党内も牛耳っているのに加え、国民に対しても何を約束しているというわけでもない。権力者にとっては、まさに我が世の春と言ったところです。そうして、その頂点に立つのはイメージ戦略の天才にして言うだけ番長の小泉君。その先に待ち受けているものは、いったい何なのでしょうね。
 怖いもの見たさで、自民党を圧勝させてみるのも一興でしょうが、そんな酔狂から自民党に投票する人はまずいないでしょう。でも、今回の選挙で自民党が圧勝した場合、その先に待ち受けているものに関しては、覚悟を決めておいたほうがイイです。同じ地獄でも、予期しているといないとでは、心に受ける痛みの度合いもやはり違ってくるでしょうから。

 この前、どこかのニュース番組で今回の選挙における自民と民主の争いをどう評するかで、ある人が「不満と不安」の戦いとし、自民党に対する不満が高ければ民主党が勝ち、民主党に対しての不安が高ければ自民党が勝つと述べていました。そのときは「上手いことを言うなぁ」と感心していたのですが、今となってみれば、「不満と不安」ではなく、「不安と不安」の戦いだと私は思っています。
 自民勝利の先に待ち受けているものと民主勝利の先に待ち受けているもの、どちらにも大きな不安があり、いずれの不安を選び取るのか、それが今回の選挙だと思います。どちらかを選べばバラ色の未来が待ち受けている、そんな甘い考えを持つのは誤りです。
 現在の日本の抱えている問題は、財政問題ひとつとっても、そう容易く解決できるものではありません。いずれに政権を与えるにせよ、その先に待ち受けているものはいつ晴れるとも知れぬ闇であり、そこには大きな不安が横たわっています。どんな闇を選び取り、どのような不安を受け入れるのか、それを選択するのが明日の選挙であり、その選択をなすのは有権者一人一人です。
 ですから、明日の選挙には必ず投票に行きましょう。自ら行動を起こしたことについては、まだ責任をもって対処することもできます。どんな不安を選び取るのか、それは自らで決め、動いてください。

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この記事へのコメント

村野かかし
2005年09月11日 11:30
TBありがとうございます。
興味深く拝読しました。なるほどなあ、そうですよね。
「現在の規模のまま、郵貯と簡保を国営企業化し、ゆくゆくはそれを野に放つって、そりゃ、あまりにも無謀無責任というものでしょう。」
に、うんうんそうなんだよと深くうなずいてました。
こちらからもTBさせていただきます。
今後ともよろしくお願いします。
2005年09月12日 00:43
コメントありがとうございました。
言われてみたら確かにそうですね。
参考になりました。

「詐欺師なみの口のうまさ」これが無ければ政治家としてやっていけないんじゃないかと皮肉な感想も考えたりしました。
2005年09月12日 04:24
>村野さん
 コメント&TB、ありがとうございます。
 自民、圧勝しちゃいましたね。「郵政民営化」に「小泉改革」なるものに期待して投票した人たちは、その先に待ち受けているものに対して覚悟はできているんでしょうかね。
 まっ、いずれ身をもって、そのことを思い知ることになるでしょうが。


>比叡さん
 コメント、ありがとうございます。
 確かに、政治家には「見せる=魅せる」能力は必要です。アメリカの議員や大統領のプレスに対する対応などを見てると、「上手いなぁ」と感心させられます。対して、日本の政治家は、情に訴えるような猿芝居はお得意なようですが、言葉や仕草によって「見せる=魅せる」能力は低いです(だから、討論が討論にならない)。
 とは言え、人をだまくらかすような言語能力が高いっていうんじゃ、困るんですけどね(まっ、それで騙されて痛い目を見るのは有権者っと)。

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